私が富沢学習塾を作ったわけ

富沢学習塾 塾長 高橋健史

Episode.1 「先生が、だんだん遠い人になっていく」

2008年秋、27歳の私は大手学習塾の正社員として、3教室を束ねるブロックマネージャーを勤めていました。200人余の在籍数に、担任生徒数95名を数え、慌ただしくも充実した日々を過ごしていました。

そんなとき、小5から持ち上がりで教えてきた中2生の保護者様に言われたのです。
「娘は、勉強のこと、学校生活のこと、先生にもっと相談したがってますよ。
でも、先生はお偉くなられて、だんだん遠い人になっていくみたいですね……。」

Episode.2 「初志って、いったい何だい?」

大学生の頃、「教育学の研究者になる」と志したものの、自分の不徳から大学院入試に落ちる経験をした2003年の冬。あと一ヶ月何もしなければニート確定の3月、現職の小学校の先生からお誘いを受けます。「高橋君って、歌のサークル作ったんだよね。それじゃあ、うちの6年生達に卒業式の歌の指導に来てくれない?」
そのとき、これから中学生になる子たちの目がどれほどまぶしかったか……。

そこで、私は「脱ニート」を決意します。「研究者という道は自分から捨てたんだから、どういう形でもいいから、子どもたちに直接役に立つ仕事をしよう。」偶然にも、その小学校の目の前に大きな塾があったのです。その足で電話をかけ、翌日に面接と採用試験を受け、その夕方に採用通知をいただき、3日後に慌てて初出勤をして……あれよあれよという間に前線に立ち、上司・同僚にも恵まれ、順風満帆に見えた社会人生活だったのですが……

いつしか、すっかり初志は消えていました。

Episode.3 「3つの全員」

こうして初志を取り戻すべく、2009年4月、「仙台賢成館」として学習塾を開業し、小さな塾ではあるけれど、「全員合格」「全員自己ベスト」「全員の顔が見える塾」という自分の理想に向かって動き出しました。開業時の紆余曲折を乗り越えたり、東日本大震災をこの地で経験したり、決して器用に塾を運営してきたわけではないのですが、おかげさまでたくさんの生徒の皆さんが通ってくれる塾になりました。全員合格を果たした年もありました。

しかし、まだまだ満足はできません。ある年に10人合格しても、1人不合格になった子がいれば胸を裂かれる思いになりますし、「全員自己ベスト」はあとちょっとのところで達成していませんし、何より「果たして本当に全員の顔が見えているのか、足りないところがあるのでは」と疑心暗鬼になることもありました。

Episode.4 「学習塾の存在意義って、いったい何だい?」

一方で、なまじ「教育学」なんてかじってしまったもので、「学力とは?」「生きる力とは?」なんて偉そうに考えてしまったわけです。集団指導に始まり、個別指導・自立型指導・プリントシステム・AI学習・アクティブラーニング…と、色々な指導法にチャレンジしてきました(今になって思えば、個人塾としてはやりすぎな気がします)。2021年の今では馴染みのある言葉もありますが、大手塾がCMを打つ5年以上前にやったわけですから、「チャレンジ的要素」が強かったことは否めません(評論家になれそう……でも、偉そうに教育を語るより、あなたのお子様の役に立ちたいです)。

また、指導対象の生徒も、富沢中をはじめとする公立中生、小学生に始まり、私立中・青陵中(とその受験生)、高校生…と多岐に渡りました。人の役に立ちたいと思って始めた塾ですから、その出会いはありがたいですし、今でも感謝しています。

ただ、40歳を手前にして、ある疑念が湧きます。
「世の中全部の人の役に立ちたいという思いに惑わされてない?神でも仏でもない自分が、そんなことを言うって、何て傲慢!!」

そして、私なりの結論を出します。
公立高受験を目指す小・中学生と、その受験をともに乗り越えた高校生への指導に絞ることにしました。

Episode.5 「誰かの人生の1%」

世の中には、優しくしてくれるだけの場面ってたくさんあります。楽しいことって、家族だんらんとかお出かけとか趣味とか、何も塾に通わなくても得られます。安いサービスって代わりがいくらでもあります。

でも、「成績を上げる」って代わりが見つけにくいんです。

時に厳しいことを言うでしょう。勉強を通して得られる楽しさって、時間のかかることもあるでしょう。学習塾って決して安くないサービスです(「安さ」をうたう学習塾は危険だと私は思っています)。

だからこそ、わざわざこの塾を選んでくださる方のために、今まで以上に「成績を上げる」にこだわって塾をやっていたい、その決意表明として塾名を「富沢学習塾」に変更しました。
愛着のある前の塾名、それも私の恩人と一緒に考えた塾名ですから、それを捨てるには相応の覚悟があります。

今までも「成績を上げる」にはこだわってきたつもりです。「全員合格」「全員自己ベスト」の目標はぶれていませんし、「全員の顔が見える塾」を言うのも、お子様を理解した方が成績が上がることが分かっているからです(もちろん、ここは感情に流されるだけではなくて、データもしっかり見ています)。

コロナ禍に揺れた2020年は、新規生徒募集を自粛して、今いる生徒の皆さんのために指導をしてきました。
学校の休校期間も早い時間から塾は開けていましたし(相応の対策はとっています)、緊急事態宣言下の休業要請期間中はオンラインでの指導をしました。「学びを止めるな」という使命に取り憑かれていました。

初めて学習塾の扉を叩いて早18年、学習塾を経営してから早12年が経ちました。
かつての教え子が結婚する世代になり、結婚式に呼んでもらえることも増え…
その結婚式で、教え子からメッセージカードをもらいました。
そこに書かれていたことが、私の変わらぬ初心であり、いつまでも大切に持っていたい志です。

●高橋さんへ

高橋さんは、私が中3の時にこう言いました。
「自分の仕事は、誰かの人生の1%になることだ。
成績を上げるためのお手伝い、たったそれだけのことかもしれないけど、
それはとても意義深いものだ。」って。

高橋さんは、私の人生の1%以上の存在です。
今度は、私が誰かの1%になれるよう、これからも頑張ります。
温かく見守っていてください。
○○○より

富沢学習塾

塾長

髙橋 健史 (たかはし たけふみ)

経歴

1981年1月 秋田県生まれ
1999年3月 秋田県立秋田高校 卒業
2003年3月 東北大学教育学部 卒業
2003年4月〜2009年3月 大手学習塾に勤務
2009年4月 学習塾「仙台賢成館」を開業
2010年4月 NHK「おはよう東北」に出演
2013年3月 業界誌「塾ジャーナル」にて特集
2013年4月 塾のフロア増床
2020年3月  「富沢学習塾」に改称、現在に至る
(2010,2012,2014,2018,2020:公立高全員合格を達成)

塾所在地

仙台市太白区富沢2−2−6−2F

電話番号

022(399)7585

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